カトカトーンの.ktkファイル
カトカトーンは素晴らしいアプリケーションなのですが、ひとつだけFlat for EducationやSongmakerに及ばない点があります。 それは「作品がクラウド保存ではない」という点です。例えばSong Maker - Chrome Music Labでは作品はGoogleのクラウドに保存され、URLの生成が保存と同義になります。子どもはURLを仲間や教師に送信することで音楽を共有できます。Aiによる音楽生成も含めてクラウドでの保存はデファクトスタンダードとなっています。カトカトーンは.ktkというファイルをダウンロードするというなんとも昔ながらの保存方法となっており使用者は慣れが必要です。

.ktkを配布出来るか?
Win環境では.ktkの配布はかなりハードルが高いです。Googleではかなりスムーズに対応できるようです。ちなみにwindows環境のMicrosoft Edgeのブラウザは使用上は対応していますが、重くて動かない事象が発生します。Windows環境でもGoogleChromeが使用可能であればそちらを使用する方がよいでしょう。
ブラウザ
◯ Chrome
✕ Microsoft Edge
dynabookでの実践
[カトカトーンファイルの配布について]
.ktkはまだ認知度の低い拡張子です。そのためセキュリティが作動してブロックされるパターンが頻出します。ここではMicrosoftのGIGAスクール端末としては世界中で使われているdynabookK50で教師が作った.ktkファイルを児童生徒に配布してそのファイルで授業を行う設定を考えてみます。
・Teamsで課題を出し、添付された.ktkを生徒がダウンロードする | 最もシンプルな方法だが、ダウンロードエラーになる |
・HPにアップして、ダウンロードする | WordPressで作成したHPではアップできなかった。プラグインを入れてアップするもブラウザではじかれる。強制的にダウンロードを選択すると、ファイル名はボケるものの、ダウンロードが可能。 |
・DropBoxにアップして、ダウンロードリンクを生成する | クラウドにGoogle等のアカウントでログインしていない場合には非常にダウンロードがしにくい。小さなリンクを探してクリックする必要がある。 |
.ktkファイルの配布にはまだまだ様々な方法がありますが、ハードルが高いのはわかるでしょうか?これに加えて真っ白なアイコンがユーザーの視線を惑わし、ダブルクリックではカトカトーンが開かないことが追い打ちをかけます。

カトカトーンはググっても見つからない
さらにさらに、標準ブラウザではなくChromeで開くとなるとこれに加えてハードルが上がります。「Chromeでカトカトーンをひらいてね〜」というと子どもはどのような行動を取るでしょうか?
そうですGoogleでカトカトーンを検索しますよね。しかしカトカトーンは出てきません。学校ごとに申し込み、URLをおしえてもらい共有するという仕組みになっているからです。
以上、ネガティブな面ばかりを強調してしまいましたが、ある環境下ではカトカトーンファイルを配布しての活動はとてもハードルが高いです。
こうしたハードルは掛け算で教師を苦しめるようなところがあり、質問の嵐で授業が終了。活動はゼロということにもなりかねません。そんな大惨事になるくらいなら、カトカトーンを開いてゼロから音楽を作るような授業をしたほうがよいです。GIGAスクール端末やネットワーク、セキュリティの状況は各自治体によって違います。最初にカトカトーンを始めるときには入念なテストを忘れないようにしましょう。