ノイキャンされて、録音ができない時に考えること
ICTを活用した音楽の授業でよく行われるのが、録音や録画です。
しかし、最近よく相談されるのが「ノイズキャンセル機能によって歌声が途切れる」「楽器の音が適切に録音されない」といった問題です。これは、コロナ禍にZoomを活用したレッスンでも頻繁に指摘されていました。
例えば、ロングトーンをアプリケーションがノイズと判断し、自動的に除去してしまうことがあります。音楽教育の現場にとって、これは深刻な課題です。またパソコンには「自動レベル調整」の機能があり、クレッシェンドなどは一定の音量に補正されて録音されます。したがって、「強弱」をチェックする学習には使えません。これは志民一成文科省調査官から直接指摘されました。
ここではDynaBook k70を例にAIノイズリダクションをあえて使わない方法を取り上げます。
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1つ目はアプリケーションからRealtekAudioConsoleをオフにする方法です。これをオフにすることで器楽の音と歌が同時に録音することが可能になります。

2)
2つ目は「オーディオの拡張機能」をオフにする方法です。こちらはマイクロソフトのIntuneで設定が可能で、管理者が設定を変えてすべての端末をオフにすることもできます。DynaBook 以外でも有効な方法です。

日常の活用ではノイズキャンセルの機能はとても有用なことも多いです。仕組みをよく理解し、音楽科におけるマイクの取り扱いを理解しておきましょう。