沖縄の音楽「てぃんさぐの花」
令和8年度転倒音楽指導者研修会では東京藝術大学で2日間にわたり沖縄の伝統音楽を学んだ。ここでは以下の素晴らしい先生たちに学んだことを共有します。
沖縄県立芸術大学より3人の先生が来られました。
豊里先生はサブスクでも聞く事ができました。AppleMusicを貼っておきます。
1 「三線」の伝来
三線は沖縄にもともとあった楽器ではありません。14世紀末、中国の聞⼈三⼗六姓 (びんじんさんじゅうろくせい)」と呼ばれる移⺠によって、三線の原型である「三絃(サンシェン) 」 が琉球に持ち込まれたのが始まりです。これらは琵琶法師達によって演奏され、本⼟に渡ります。その過程でビルマニシキヘビ(沖縄にはいないので輸⼊している)の⽪は猫や⽝の⽪に変わり、バチも変化して、「三味線」となって⾏きます。琉球国→琉球藩→沖縄県と変化する中、伝統的な音楽がどのようなう役割をもってきたのかを学びました。
2 「⼯⼯四(クンクンシー)」の理解
三線の指導には⼯⼯四(クンクンシー)を⽤います。これはギターの TAB譜と似た楽譜であり、⾳の⾼さを表さず、ポジションを表します(このような楽譜を表⾳譜 notation に対して、奏法譜tablature と⾔います) 。薬指を⽤いない事に注意します。
※筆者作成のこちらの画像は著作権フリーとします

3 楽曲実技「てぃんさぐの花(てぃんさぐぬ花)」
実技で⽤いる教材は「てぃんさぐの花」。無理に弾き歌いをせず、簡単なヴァージョンを⽤いたり、歌と完全なユニゾンを作ったり、歌と楽器のグループに分かれたりすることが考えられます。4時間の授業を組んで見ました。

最後の沖縄音楽の固有性や魅力を考えるときには魅力的な教材がたくさんあります。kiroroが「てぃんさぐの花」を唄った動画を載せておきます。
大学生の頃、さまざまなライブの設営のアルバイトをしていました。その中で、当時人気絶頂だったTHE BOOMのライブに携わり、その音楽に釘付けになったことを今でも覚えています。ポップスにも数多く取り入れられていることからも分かるように、沖縄音楽には多くの魅力があります。THE BOOMのヴォーカルの宮沢和史さんは、「島唄」のヒットで三線の棹の材料として使われている黒木(くるち)が枯渇していることから、くるちを育て三線の文化を未来に繋いでいこうという取り組みを続けているそうです。
音楽の授業では、沖縄音階と創作を結びつけたり、他の弦楽器と比較したりすることで、音楽への理解を深める学習も考えられます。教科横断的な活動としては、技術科で手作りの三線(カンカラ三線)を製作し、美術科でシーサーやハイビスカス、首里城など沖縄を題材とした装飾を施し、音楽科で実際に演奏するといった実践も考えられます。
日本の伝統音楽というと、歌舞伎や雅楽などを思い浮かべがちですが、沖縄の音楽もまた、生徒が日本の音楽文化の多様性に触れることのできる魅力的な教材です。ぜひ、授業に取り入れてみてはいかがでしょうか。

